クラミジアによる女性の症状と後遺症 <不妊と子宮外妊娠>

不妊や子宮外妊娠の原因になるよ

クラミジアは女性が不妊症となる原因の一つです。

さらにクラミジアによる炎症で荒れた卵管は子宮外妊娠の原因にもなります。

このページではクラミジアによって女性におこる後遺症の問題について解説します。

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クラミジアと不妊・子宮外妊娠

クラミジアは後遺症を残すよ

女性の不妊症の原因はさまざまですが、クラミジアもその一つです。

クラミジアは女性が不妊になる最大の原因であるという意見もあるくらいです。

クラミジアは国内の感染者もとても多く、女性だけで100万人近くの感染者がいます。

特に10代後半から20代前半の女性の感染者が多く、10~20人に1人がクラミジアに感染していると考えられています。

最も身近な性病・性感染症です。

また、クラミジアは不妊の原因となるだけではありません。子宮外妊娠の原因になることも大きな問題です。

感染初期の症状

女性は症状が出ないことがほとんど

女性の場合、クラミジアは最初に子宮の入り口(子宮頸部)に感染し炎症をおこします。子宮頚管炎(しきゅうけいかんえん)です。

男性だと半数くらいには症状がでるクラミジアですが、女性の場合は症状がでないのが普通です。感染しても8割の女性は症状がでません。

症状がでたとしても、水っぽいオリモノが増える、不正出血が少しある、少しにおいが気になるなどの軽いものがほとんどとなります。

気付かない人のほうがずっと多いです。

悪化すると卵管炎に

卵管へのダメージが不妊の原因

その後、クラミジアは子宮から卵管へと進んでいきます。

そして、卵管に入り込んで、卵管などに炎症(卵管炎)をひきおこします。子宮付属器炎(しきゅうふぞくきえん)といいます。

卵管は卵子の通り道なので、この場合は卵管の細胞に異常がでます。卵管の内部が狭くなって通りにくくなったり、卵管の内側がツルツルになって卵子を上手く運べなくなることがあります。

このためにクラミジアによる不妊が引きおこされることになります。

さらに悪化すると

骨盤腹膜への感染

さらに子宮から卵管に入ったクラミジアは、卵管の外側(骨盤腹膜)にまで感染が広がり、骨盤腹膜炎(こつばんふくまくえん)をひきおこします。

すると卵巣から卵子を取り出す器官まで癒着(ゆちゃく)してダメージを受けるため、卵巣から卵子を取り出せなくなること(ピックアップ障害)があります。

また、炎症が周囲にまで広がることで卵管も周りの組織とくっついて固定されて動けなくなり(癒着)、卵子をますます運べない状態になってしまいます。

ひどい場合には卵管が閉じて卵子が通れなくなったり、卵管に水がたまって卵管が腫れ上がったりする(卵管留水腫)こともあります。

卵管留水腫

特に卵管に水がたまった状態、卵管留水腫(らんかんりゅうすいしゅ)はかなりの重症で、自然妊娠は不可能になります。

それでも、卵巣から卵子を取り出せば体外受精も一応は可能ですが、卵管に水がたまることが原因で体外受精での妊娠の成功率も半分以下にまで下がり、妊娠できた場合でも流産する確率が大きく上がってしまいます。

さらに卵管留水腫では子宮外妊娠となる確率も大きくなります。

治らない

そして、このようなクラミジアによる卵管・卵巣の障害が一度おきてしまえば、元通りに治ることはありません。

クラミジアは子宮頸管にいるうちに早めに治療する必要があります。

悪化した場合の症状

悪化しても症状は軽いことが多い

いま述べたようにクラミジアが卵管より奥に入っていくと、卵管や骨盤腹膜へ感染して炎症をひきおこします。

この場合は子宮頸管炎(クラミジア感染初期)とは異なり、発熱や腹痛・腰痛などの症状がみられることもあります。

それでも、実際には腹部の軽い違和感くらいですんでしまうことのほうが多いです。

症状がでるまでに時間がかかる

また、クラミジア感染が悪化して卵管・骨盤腹膜にまで感染した場合でも、すぐに症状がでないことのほうが多いです。

感染に全く気付かないことのほうが多く、感染から何年も過ぎてから症状があらわれることもあります。妊婦検診や不妊治療の際の検査などで初めて感染に気付くこともよくあります。

早期にでる症状がでるとき

ただし、クラミジアに感染した相手の体液に自分の粘膜が濃厚に接触するなど、感染時のクラミジアの菌量が多いような場合などは症状がわりとでやすいこともあります。

このような場合は、症状も感染初期から重くなる可能性がありますが、卵管炎、骨盤腹膜炎の症状も感染から早い時期にでるようになり気付きやすくなります。

子宮外妊娠

子宮外妊娠も大きな問題になるよ

また、クラミジアは不妊の原因となるだけではありません。子宮外妊娠の原因にもなります。

子宮外妊娠の原因というのはいろいろありますが、最大の原因はクラミジアです。子宮外妊娠の半分くらいがクラミジアによるものと考えられます。

これはクラミジアによる不妊と同じく、長く放置されたクラミジアによる後遺症が原因です。

受精した卵子が狭くなった卵管の中でつまったり、動けなくなることで子宮外妊娠がおこります。

そして、子宮外妊娠になってしまうと、妊娠した子どもを授かれなくなるだけではなく、妊婦さんの命までもが奪われることもあります。

また、一度子宮外妊娠がおこると卵管の切除が必要になることが多く、卵管は片方は残りますがそれ以降は自然妊娠が難しくなることがあります。

不妊となる確率

1回の確率としては高くない

クラミジアに感染する回数が多いほど卵管はダメージを受けます。

あるデータではクラミジアがお腹(卵管)に1度入り込んだだけなら、卵管に異常が残る人は8%だけでした。

つまり、クラミジアに一度感染しただけで不妊となる人はそれほど多くはないということです。

しかし、クラミジアがお腹の中まで侵入した回数が3度目ともなると、卵管にダメージを受ける人の割合は40%にまで増えます。

さらに感染回数がそれ以上になれば、卵管がダメージを受ける確率がもっと上がることになります。

つまり、クラミジアに多く感染するほど不妊となる確率が上がってしまうということです。

ただ、クラミジアに何度か感染したとしても、必ずしも卵管にダメージが残るわけではありません。

感染した状況や個人の免疫力などにより個人差があると考えられます。

それでも、感染時の症状が重かったり感染が長期に及んでしまった場合などでは、1度のクラミジア感染だけでも卵管に大きなダメージが残ることもありえます。

そのような場合には1度の感染が原因で不妊となってしまうこともあるでしょう。

感染者と性行為を重ねることで

1回だけは問題なくても・・・

このようにクラミジアに1回感染したぐらいだと、卵管に異常が残ることは少ないです。

これは動物を使った実験でも確かめられていて、単に1回感染しただけでは卵管は元通りに修復されて後遺症が残ることはありませんでした。

人間の場合でも1回のクラミジア感染ぐらいでは、普通はあまり重症化することも多くなく、卵管にも異常もでることはないのでしょう。

感染に気付かない場合には何度でも感染

しかし、クラミジアは感染に気付きにくい病気です。パートナーの男性がクラミジアに感染していても気付かないことがよくあります。

もし感染に気付かないままだと、パートナーの男性とセックスを行うことで、そのたびに何度でもクラミジアに感染することになってしまいます。

そして何度もクラミジアに卵管の細胞がさらされることによって、卵管は炎症と修復を繰り返すことになり、細胞レベルでの修復不可能な異常が生じることになります。

1回の性行為が不妊の原因になる場合

コンドームを使わないセックス

クラミジアはコンドームを使用することでかなり防げます。

ただ、若い世代などでは金銭的な事情やコンドームを買う恥ずかしさ、または気持ちよさの問題からコンドームをあまり使わない人も多いです。

しかし、コンドームを使わないセックスでは、感染者の粘膜・体液と長時間に渡って多量に触れ続けることになってしまいます。

クラミジアは接触した菌の量が多く、接触した時間が長いほど悪化しやすいため、コンドームを使用しないセックスでは感染しやすいだけでなく、クラミジア感染が悪化しやすくもなります。

また、最近では妊娠を防ぐためにピルを飲んでいる女性も多いですが、この場合もコンドームを使わないためにクラミジアに感染した体液とかえって濃厚に接触してしまうことになります。

クラミジアは1回だけの感染では悪化することは少ないようですが、コンドームを使わずに男性の体液に濃厚に接触した場合には、1回の感染でも悪化することもあるでしょう。

性行為の際にコンドームをあまり使わない人は特に注意が必要になってきます。

免疫力の低下

他には体の免疫力が下がっている場合にも、1度のクラミジア感染が長引いて悪化することもあるでしょう。

体の免疫システムが弱くなるとクラミジアなど、外から入ってきた菌をなかなか排除できなくなるからです。

不妊とクラミジア血液検査

過去のクラミジア感染がわかるよ

クラミジアの血液検査は、クラミジアの検査方法の一つです。

不妊治療の検査でも血液検査が行われることがあり、過去のクラミジア感染がわかることがあります。

クラミジア血液検査陽性

クラミジアの血液検査はクラミジア感染が長く続いたり、菌にたくさん接触したりするほど数値が高くでやすくなります。

この場合は卵管に問題がでている可能性も高くなります。

感染が長く続いて後遺症が残った人では血液検査でも陽性がでやすくなるということです。

実際に不妊治療の際の血液検査でクラミジアが陽性の場合、卵管の癒着が80%・卵管の閉塞が60%の人に見られるという報告もあります。

それでも血液検査でクラミジア陽性だからといって、卵管に異常がでているというわけではありません。個人差があります。

不妊の治療

クラミジアがかなり進行し、かなり重い後遺症がでているような場合には自然妊娠は難しくなります。

この場合は人工授精などが行われたりしますが、それでも妊娠が難しければ内視鏡手術や体外受精が必要になることもあります。

男性の不妊

男性の不妊原因となることは少ないよ

男性はクラミジアに感染すると最初は尿道炎だけですが、精巣の上部にまでクラミジアが進んでしまうこともあります。

この場合は精子が通る管がつまるために男性が原因の不妊になることもあります。

しかし、男性のクラミジア感染ではこのような重い状態にまでなることはあまりなく、女性のクラミジア感染のように大きな問題になることはあまりないです。

それよりむしろ、男性の場合は女性へのクラミジアの感染源となってしまうことのほうが問題といえるでしょう。

予防

コンドームで予防が可能

コンドームを適切に使用することでクラミジアはほぼ防げます。

コンドームを使っていればもし偶然に感染したとしても接触するクラミジアの菌の量が少なくなるので、軽いクラミジア感染ですむ可能性が高くなるからです。

また、特定のパートナー以外との性行為が多い人の場合は、定期的に通院するなどして検査などを行ったほうがいいでしょう。

性病検査キット

自分で検査できるよ

性病検査キットを使うと、自宅で性病検査をすることもできます。

ただ、検査キットは誰にでもオススメできるわけではありません。そのまま病院へいったほうがいい場合もあります。

そして、検査キットにはメリットやデメリットもあります。

性病検査キットの良い点・悪い点のページでは、これらの点について解説していますので、そちらを参考にしてください。

 >> 性病検査キットの良い点・悪い点

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