クラミジアの症状(男性・女性)
「水っぽいオリモノが増えた」「先っちょから透明な膿が出てきた」「おちんちんがちょっと変な感じがする」
こういう症状がでたらクラミジアかもしれません。このページでは、クラミジアの症状について解説をします。
クラミジアに感染すると(男性)
性行為で感染するよ
クラミジアは性行為で感染します。乾燥に弱いため、感染には粘膜と粘膜の接触、もしくは粘膜と体液の接触が必要です。
セックスで感染することが多いですが、フェラチオなどのオーラルセックスで感染することもあります。
逆に、性行為以外の感染経路は考えにくく、お風呂やプール、トイレなどで感染することはありません。
高い感染率
そして、クラミジアに感染した人と性行為を行った場合、感染する確率は50%以上あると考えられています。
男性では感染すると1~3週間くらいで症状があらわれます。しかし、感染した男性の半分は無症状です。
治療は簡単
クラミジア感染では、検査や治療が必要です。
クラミジアは非常に小さく見つけにくいため、検査は主に遺伝子検査で行われます。他にも迅速検査や血液検査などの検査方法もあります。
治療は主に飲み薬で行われ1~2週間で治ります。クラミジアは治療さえ行われれば簡単に治ります。
それでも、クラミジアは悪化することがあり、この場合は注射や点滴を使って治療を行います。
男性の症状
軽い尿道炎だよ
クラミジアは症状がでにくい性病です。
男性は女性に比べて症状がでやすいのですが、それでも症状があらわれるのは感染した人の半分くらいです。残りは症状がでないか、症状がでても小さくて自覚していないような状態です。
男性の場合、クラミジアの初期症状は軽い尿道炎となります。
- 水っぽい、もしくは白色の薄いさらさらした膿
- おしっこの時の軽い痛み
- ペニスの違和感、軽いかゆみ
- 尿道が熱を持った感じ
- 軽い残尿感
- ペニスの先が赤みを帯びる
男性の初期症状です。この段階では症状の軽いものがほとんどです。
尿道が熱っぽくムズムズして、おしっこがしみたり軽い痛みを感じることが多いです。
膿も水っぽくて薄い白色からほぼ透明なことが多く、量も少ないため気づかない場合が多いかもしれません。それでも、朝起きたときに乾いた膿が、黄色くなって下着につくので気付くこともあります。
また、クラミジアでは、尿道の入り口が赤くなることもあります。
男性のクラミジアによる初期症状はこのようなもので、ごく軽い尿道炎となることがほとんどです。
しかし、このクラミジアの症状の出かたには個人差があります。無症状の人も多いですが、淋病のように激しい痛みを感じる人もまれにいます。
そして、これらの症状は放っておいても数週間で治まることがあります。しかし、クラミジアが治ったとは限りません。
淋病との同時感染も多いよ
また、クラミジアに感染している人では、同時に淋菌に感染していることも多いです。
そして、淋病でも、クラミジアと同じような症状となることもあります。
精巣上体炎
タマタマが腫れるよ
男性のクラミジアの初期症状は尿道炎ですが、放置したり治療が不十分な場合に精巣上体炎に進行することがあります。
精巣上体炎は、クラミジアに感染者の5%くらいで発症します。
精巣上体とは睾丸(陰嚢)の上の部分で、ここに炎症がおこります。
そして、クラミジアでは尿道炎の症状がなくても、いきなり精巣上体炎を発症することも多いです。初期の症状が出ない人では、尿道炎の段階を飛び越えていくことがあります。
- 睾丸が腫れる
- 睾丸の軽い痛み
- 軽い発熱
クラミジアによる精巣上体炎の症状はこのようなものです。
睾丸(陰嚢)のあたりが腫れ、触ると痛みがあることもあります。ただ、痛みがあったとしても軽いことがほとんどで、全く痛みがないことも多いです。
熱がでることもありますが、こちらも微熱くらいですむことが多いです。
このように、クラミジアによる精巣上体炎は、全体的に症状が軽いことがほとんどです。
そして、クラミジアによる尿道炎を放っておいても、必ずしも精巣上体炎になるわけではありません。
しかし、精巣上体炎になった男性では、精子が通れなくなるなど男性の不妊となることがまれにあります。
前立腺炎
治療が長引きやすい
また、男性のクラミジア感染が長引いた場合は、慢性の前立腺炎になることがあります。
- 頻尿
- 残尿感
- おしっこの時の痛み
- 性器周辺、下腹部の不快感
- 下腹部の鈍い痛み
前立腺炎の症状はこのようなものです。下腹部の不快感が特徴です。
クラミジアはが、前立腺炎の直接の原因となるかどうかはよくわかっていません。ただ、クラミジアが前立腺炎となんらかの関係はあるのは確かです。
そして、この前立腺炎で問題となるのは薬が効きにくいという点です。前立腺炎の治療はかなりの長期となることがありとても大変なものです。
男性の症状まとめ
重症となることは少ない
男性の場合はクラミジアが進行すると、男性原因の不妊や慢性の前立腺炎など大変な状態になることもあります。
しかし、精巣上体炎は男性の不妊の原因にはなりますが、症状が軽い場合が多く不妊につながることはまれです。精巣が2つともだめになることは少ないです。
また、クラミジアは薬で簡単に治せるために中途半端な治療でない限り、慢性の前立腺炎となることもそれほど多くはありません。
このように、男性のクラミジア感染では、発見されて適切な治療が行われる限り、大きな問題になることは少ないです。
それに比べて女性のクラミジア感染では、深刻な事態になることが多いです。
男性のクラミジアは、女性への感染源となることが一番の問題でしょう。
クラミジアに感染すると(女性)
性行為で感染するよ
クラミジアは性行為で感染します。乾燥に弱いため、感染には粘膜と粘膜の接触、もしくは粘膜と体液の接触が必要です。
セックスで感染することが多いですが、オーラルセックスで感染することもあります。
逆に、性行為以外の感染経路は考えにくく、お風呂やプール、トイレなどで感染することはありません。
高い感染率
そして、クラミジアに感染した人と性行為を行った場合、感染する確率は50%以上あると考えられています。
女性では感染すると、1~3週間くらいで症状があらわれることがあります。しかし、感染した女性の80%は無症状です。
治療は簡単
クラミジア感染では、検査や治療が必要です。
クラミジアは非常に小さく見つけにくいため、検査は主に遺伝子検査で行われます。他にも迅速検査や血液検査などの検査方法もあります。
治療は主に飲み薬で行われ、1~2週間で治ります。クラミジアは治療さえ行われれば簡単に治ります。
それでも、クラミジアは悪化することがあり、この場合は注射や点滴を使って治療を行います。
女性の症状
ほとんど症状がでないよ
男性でも症状がでないことが多いクラミジアですが、女性ではさらに症状がでにくいです。
女性では症状が出ないのが普通で、症状がでるのは感染者の2割くらいです。これが女性のクラミジア感染の問題点でもあります。
そして、症状が出ないために感染に気づかず、クラミジア感染が放置されたままとなる女性が非常に多いです。
最初、女性の膣から侵入したしたクラミジアは、子宮頸部(しきゅうけいぶ)や子宮頸管(しきゅうけいかん)に感染して、子宮頸管炎を発症します。
子宮頸部とは膣の一番奥の部分で、子宮への入り口となる部分です。子宮頸管は膣と子宮とをつなぐ管です。クラミジアはこの部分に感染します。
主な症状
- オリモノの異常
- 不正出血
- 下腹部の違和感
- 性交時の痛み
感染初期におこる子宮頸管炎の症状はこのようなものです。症状としては非常に軽いものがほとんどです。
クラミジアによる子宮頸管炎では、オリモノに異常があらわれることがあります。白色から薄い黄色の水っぽいオリモノとなったり、オリモノの量が少し増えることもあります。
ただ、クラミジアによるオリモノの異常はそれほど目立たず、わかりにくいことがほとんどです。
また、クラミジアが感染した子宮頸管は出血しやすくなるため、少量の不正出血が続くこともあります。
他にはセックスのときの軽い痛みや下腹部の違和感、軽い生理痛のような痛みがでることもあります。
症状がでることは少ない
クラミジアによる女性の一般的な症状はこのようなものです。
しかし、先ほど述べたように、このような症状がでるほうが珍しく、普通は症状がでません。
そして、症状があらわれた場合でも症状は数週間で治まることがあります。ただし、自然治癒したとは限りません。
淋菌との同時感染
また、クラミジア感染者は、淋菌にも同時に感染していることが多いです。2~3割は淋菌・クラミジアの両方に感染しています。
この混合感染の場合は、女性の淋病の症状も重なるのでここで述べたような症状とは異なってきます。
膀胱炎
膀胱炎になることがあるよ
女性の膀胱炎は大部分が大腸菌によるものですが、クラミジアも尿道・膀胱に入り込んで膀胱炎となることもあります。
- 頻尿
- 排尿時の痛み
- 残尿感
膀胱炎になった場合は、このような症状が見られることがあります。
膣へのクラミジア感染では、症状はほとんどでないですが、膀胱への感染では症状がでやすいです。
このため、クラミジアによる膀胱炎になったことによって、クラミジアが見つかる人も多いです。
クラミジアが進行すると
子宮へ入っていくクラミジア
女性がクラミジアに感染するとかなりのスピードで上へと進んでいきます。
子宮頸管炎
↓
子宮内膜炎
↓
子宮付属器炎
↓
骨盤腹膜炎
↓
肝周囲炎
女性がクラミジア感染はこのような経過をたどります。
ただ、進行の仕方には個人差がありますので、必ずしもこのようになるわけではありません。また、クラミジアはどこかの段階で自然治癒する可能性もあります。
最初に入ってきたクラミジアの量が多い場合には、かなり早い段階から子宮付属器炎や骨盤腹膜炎、肝周囲炎の症状が出ることが多くなると考えられます。感染から1ヶ月くらいで急性の症状を発症することもあります。
逆に、入ってきたクラミジアの量が少ない場合にはほとんど症状がないまま進行し、症状がないままで子宮付属器炎、骨盤腹膜炎へと進行していきます。そのまま慢性の感染となり、感染から何年か過ぎてからだんだんと症状がでてくることもあります。
子宮内膜炎
子宮内膜炎になることは少ないよ
子宮頸部・子宮頸管の次にクラミジアが向かうのが子宮です。この子宮の表面の膜、子宮内膜にクラミジアは感染し子宮内膜炎を引きおこすことがあります。
生理の終わりごろから数日の間に症状をあらわすことが多いです。
- 下腹部の違和感
- 下腹部痛
- 発熱
- 不正出血
- オリモノの異常
- 排尿痛
- 頻尿
子宮内膜炎の症状は主にこのようなものですが、無症状や症状の軽い場合が多いです。
特に、感染が長引いて慢性化したような場合は、無症状のことが多くなります。
それでも、悪化した場合には発熱や強い痛みとなってあらわれることもあります。
痛みがある場合には生理痛のような痛み、または子宮付近を指で押したときの圧痛となってあらわれます。
また、臭いや色のあるオリモノとなったり、不正出血をおこすこともあります。
他には、排尿痛や頻尿となることもたまにあります。
早産の原因に
この子宮内膜はお腹の中の赤ちゃんが成長するところで、ここにクラミジアなどの細菌が感染したまま妊娠すると早産や流産となることがあります。
ただ、子宮内膜にはクラミジアが感染することは少なく、普通は大腸菌などの一般細菌による子宮内膜炎が多いです。
このため、子宮内膜への感染はクラミジアよりも、一般細菌のほうが問題となります。
それでも、クラミジアに感染している人では、同時に一般細菌も増えていることが多いです。
子宮付属器炎
卵管に感染するよ
子宮内膜の次にクラミジアが向かうのが卵管です。卵管は卵子や精子の通り道となるところです。
ここにクラミジアが感染すると卵管炎をおこします。最初は卵管だけの感染ですが、重症の場合には卵巣にも感染し卵巣炎をおこすこともあります。
この卵管炎と卵巣炎をあわせて子宮付属器炎と呼びます。
子宮付属器炎は子宮内膜炎と同様に、生理の終わりごろから数日の間に症状があらわれることが多いです。
- 下腹部痛
- 性交時の痛み
- 腰痛
- 発熱
- オリモノの異常
子宮付属器炎の主な症状はこのようなものです。特に下腹部痛と発熱が出ることが多いです。
症状の程度はさまざまで、炎症が軽い場合にはほとんど症状はありません。重い場合には卵管や卵巣が何倍にも腫れ上がって、下腹部の激痛となってあらわることもあります。
下腹部痛は卵管や卵巣周辺を指で押したときの圧痛としてあらわれます。セックスのときに痛みや腰痛となってあらわれることもあります。
発熱の程度もさまざまで、微熱のときもあれば、症状が重い場合には39度を超えるような高熱となることもあります。寒気や吐き気となってあらわれることもあります。
状態が悪化しているほど激痛や高熱となってあらわれることが多いですが、全く症状がなくても重症のこともあるので注意が必要です。そのまま放っておくと、突然に痛みや発熱のような症状が出る可能性があります。
また、感染が長引いた慢性の感染では、徐々に症状が強くなっていくことが多いです。最初の頃は無症状でも、だんだんと痛みが強くなっていくことがあります。もしくは、原因不明のお腹の鈍い痛みや違和感として長く続くこともあります。
他の症状としては、オリモノが増えたり、膿のようなオリモノとなってあらわれることもあります。
不妊の原因に
子宮付属器炎が長引くと、卵管が狭くなったり閉じてしまうことがあります。卵管の内側にある線毛に異常がでることもあります。
卵管が閉じてしまえば卵子・精子が通れなくなり、卵管に膿がたまっても排出できないため、卵管周辺の激痛となることもあります。
卵管の線毛は卵子が運ばれるのを助けていますが、線毛に異常がでると卵子を上手く運ぶことができません。
この場合は子宮外妊娠となることが多くなり、正常な妊娠が難しくなります。子宮外妊娠では妊娠した女性の命にかかわることもあります。
現在では不妊治療が進歩しているため、内視鏡手術などで治療も可能です。
しかし、卵管・卵巣が完全に元に戻ることはなく、治療が上手くいかない場合も多いです。
クラミジアで不妊になるよ
そして、子宮付属器炎は一般細菌が原因になることは少なく、クラミジアが原因となることが多いです。さきほど述べた子宮内膜炎とは逆です。
つまり、クラミジアというのは卵管に感染して、不妊や子宮外妊娠を非常におこしやすい細菌であるということです。
これが女性のクラミジア感染において一番の問題となります。
骨盤腹膜炎
お腹に感染するよ
クラミジアはさらに進行すると、骨盤周辺の腹膜へ向かいます。
腹膜は内蔵をつつんでいる膜で、クラミジアは骨盤周辺の腹膜に感染し骨盤腹膜炎をおこすことがあります。
クラミジア感染から早い時期に分かりやすい症状がでる急性の場合と、症状があまり出ずにクラミジアが長く感染を続ける慢性の場合があります。
- 下腹部痛
- 性交時の痛み
- 腰痛
- 発熱
骨盤腹膜炎の主な症状は、下腹部の痛みと発熱です。
症状が重い場合には立っていられなくなり、動くだけで激痛となるので歩けなくなることもあります。盲腸(虫垂炎)や陣痛のような激しい痛みとなり、救急車が必要になることもあります。
このような場合には高熱がでることが多いです。高熱に伴う寒気や吐き気があらわれることもあります。
感染が長引いているような慢性の感染の場合には、下腹部の鈍痛が長く続いたり、腰痛・性交痛となってあらわれることが多いです。それでも、ほとんど症状が無いこともあります。
しかし、そのまま放っておけばいつかは重い症状があらわれる可能性もあります。
入院して治療
骨盤腹膜炎では重症のことが多く、普通は入院が必要となります。症状が軽くても通院ではなかなか良くならないことが多いです。
また、治療後も慢性的な痛みが後遺症として残ることもあります。
肝周囲炎
肝臓へのクラミジア感染
クラミジアは、さらに肝臓にまで到達することもあります。
この場合は肝臓の表面にクラミジアが感染し、肝臓の周りに炎症(肝周囲炎)をおこすことがあります。
これは発見者の名前をとってFitz-Hugh-Curtis(フィッツ・ヒュー・カーティス)症候群という名前もつけられています。
この肝周囲炎までくるとかなり深刻で、子宮付属器炎や骨盤腹膜炎もかなり進行していることがほとんどです。
- 右上腹部の痛み
- 発熱
肝周囲炎の主な症状はこのようなものです。
右上腹部の痛みは右のろっ骨のあたり、胃から脇腹右上にかけての強い痛みとして、胃痛や腹痛のような形であらわれます。
息をするのもつらく、深呼吸できないほどの痛みとなることもあります。ろっ骨をちょっと叩いただけ、触れただけで激痛が走るぐらいになることもあります。
肝周囲炎では熱がでることもありますが、微熱となることが多く高熱がでることは少ないです。
肝周囲炎は強い痛みというのが特徴的で、発熱があることも多いですが、それ以外の目立った症状は特にありません。
原因不明の胃痛に
そして、肝周囲炎では一般的な検査では異常が見つかることはなく、最初は正常と判断されてしまいます。このため、病院へいっても原因不明の胃痛や腹痛として扱われることがよくあります。
お医者さんでも原因が分からないので、あまりに症状が激しい場合にはとりあえず試験的にお腹を開いてみることもあります。それほど、お医者さんでもあまりなじみのない、珍しい症状であるともいえます。
しかし、この肝周囲炎までくるとかなり深刻で、骨盤腹膜炎と同様にかなりの激痛で救急車で運ばれることもあります。
肝周囲炎が発症する年齢としては主に若い女性に多く、35歳以下の女性、特に10代後半から20代前半の女性がほとんどです。これは、クラミジアに感染しやすい年齢と同じです。
女性の症状まとめ
無症状でも深刻なことに
女性ではクラミジアは症状が非常にでにくく、感染初期や軽症のときは症状がでないのが普通です。このため、初期に症状がでて病院へいく女性は珍しいです。
また、クラミジアに感染しても、感染したすべての女性でクラミジアが進行するわけではなく進行の仕方には個人差があります。
治療せずに放っておかれた場合でも、子宮付属器炎や骨盤内膜炎まで進行するのは感染者の4割くらいです。このうち、5人に1人がクラミジアによる不妊となると考えられます。
このように、クラミジア感染はかなりリスクが高いものです。
感染が放置される
クラミジアは簡単に治るので、発見されれば普通は放置されることはありません。このため、クラミジアが感染後にどのような経過をたどるかは正確には分かっていません。
自然に消えることがあるという意見もありますし、逆に自然治癒はせずにずっと体内に残るという意見もあります。
どちらにしても、早期にクラミジアが発見されないとき、女性では深刻な問題となる可能性があります。
新しいパートナーができた女性、普段のパートナーの多い女性などは気をつけたほうがいいでしょう。
日本ではクラミジアは感染者が100万人以上いると推定され、誰もが感染する可能性があるものだからです。
性行為を行う女性なら誰にでも感染する可能性があります。
淋病とクラミジア
また、女性の場合はクラミジアだけでなく、淋病にもクラミジアと同様に気をつける必要があります。
女性では、淋病とクラミジアは同じような症状となってあらわれます。
子宮内膜炎、子宮付属器炎、骨盤腹膜炎、肝周囲炎は女性の淋病でもクラミジアと同じように発症します。
クラミジアと淋病では発症の仕方や症状もかなり似ています。ただ、数としてはクラミジアに比べて淋菌が原因の子宮付属器炎、骨盤腹膜炎は少ないです。
それでも、女性の淋病もクラミジアと同様に、放置されると深刻な状態になることがあります。
直腸・肛門
直腸は無症状だよ
クラミジアは肛門から侵入して、直腸表面の粘膜に感染することがあります。
肛門にペニスを挿入するアナルセックス、肛門をなめる行為であるリミングで感染します。
男性の同性愛者、ゲイでの感染が多いですが、アナルセックスをしない一般の女性でも感染していることがあります。
これは、クラミジアに含まれた精液や膣分泌液が肛門に流れて、そこから直腸に入ったためと考えられます。
- 便に血が混じる
- 肛門から膿がでる
- 腹痛
- 下痢
直腸へのクラミジア感染ではこのような症状が出ることがあります。しかし、症状がでることはまれで、普通は無症状です。
直腸では検査や治療も一般的ではないため、クラミジアがどのくらいの人の直腸に感染しているかもよく分かっていません。
結膜炎
目への感染
かなり昔はクラミジアによる結膜炎が、トラコーマとして日本でも流行していました。トラコーマでは失明することもあります。
しかし、日本など先進国は衛生状態がよくなったため、現在ではトラコーマはほとんど見られなくなりました。
このトラコーマをおこすクラミジアと性器に感染するクラミジアは別のものです。
しかし、日本で流行している性器のクラミジアでも、目に感染して結膜炎をおこすことがあります。
精液や膣分泌物のついた手で目を触ったりすることが原因です。
クラミジアによる結膜炎では、眼球が充血して赤くなったり、かゆみが出ることがあります。
トラコーマに比べると症状はずっと軽いですが、感染すると治療が必要となります。このため、セックスのときはなるべく目を触らないほうがいいでしょう。
喉
喉に感染することもあるよ
クラミジアは喉に感染することもあります。
しかし、喉に感染した場合でも通常は無症状です。
この喉に感染するクラミジアについては、喉に感染する咽頭クラミジアのページをご覧ください
性病検査キット
自分で検査できるよ
性病検査キットを使うと、自宅で性病検査をすることもできます。
ただ、検査キットは誰にでもオススメできるわけではありません。そのまま病院へいったほうがいい場合もあります。
そして、検査キットにはメリットやデメリットもあります。
性病検査キットの良い点・悪い点のページでは、これらの点について解説していますので、そちらを参考にしてください。