梅毒の感染経路
梅毒は非常に有名な性病です。そして、ほとんどが性行為で感染します。
このページでは梅毒の感染経路について解説します。
感染確率
梅毒はうつりやすいよ
梅毒は感染力が非常に強い病原体です。
梅毒感染者と性行為をした場合、感染する確率は30~40%くらいあります。
コンドームを使用すれば感染確率は下がりますが、それでも完全に防ぐことはできません。
ただ、梅毒自体は強い病原体ではなく、乾燥や温度変化などに弱いです。石鹸やエタノールなどの殺菌剤でも簡単に死滅します。
性行為での感染
患部への接触でうつりやすい
梅毒の感染経路のほとんどは性行為です。性器結合やオーラルセックス、キスなどを通して感染します。
梅毒の病原体自身は血液などの体液に含まれていて、粘膜や皮膚に傷があれば梅毒は簡単にうつります。特に梅毒の症状の扁平コンジローマや硬性下疳など、分泌物を出している患部からは非常に感染しやすいです。
感染する部分としてはペニスや女性器から感染することが多いですが、傷がある部分ならどこからでも侵入します。
オーラルセックスをする人だと、くちびる・口の中・喉から感染することも多くなるでしょう。また、キスが原因で口に感染することもあります。
アナルセックスでは肛門や直腸などへの感染も多いです。
他にも、乳房や指など接触が多くなる部分でも感染する可能性があります。
同性愛者と梅毒
ゲイの人の感染が多いよ
日本の梅毒感染者のうち40%ぐらいは、男性同性間の性行為が原因と思われます。
日本にいるゲイの数は50~100万人程度と推定されます。その限られた人たちの間で、日本の梅毒感染者の40%を占めているわけです。感染の割合は非常に高いです。
また、梅毒と同様に男性同性愛者の間で感染が多いHIVがありますが、梅毒との同時感染も多くなっています。
HIVとの同時感染も問題になりますし、梅毒に感染することでHIVにも感染しやすくなります。
男性同性愛者・ゲイの人は、HIVと同様に特に気をつけたほうがいい性病が梅毒であるといえます。
赤ちゃんの先天梅毒
赤ちゃんには非常に危険
先天梅毒とは、梅毒に感染した妊婦さんからお腹の中にいる赤ちゃんにうつる梅毒です。
妊娠初期の検査で梅毒が発見されれば、治療も間に合うのでほとんど問題はありません。
しかし、妊娠時の検査の後に妊婦さんが梅毒に感染すると、お腹の中の赤ちゃんに梅毒が感染する可能性があります。この場合、赤ちゃんに感染する確率は50%以上あります。
もし、お腹の中の赤ちゃんが梅毒に感染すると深刻な事態になります。感染した赤ちゃんの半分近くが死産や早産で亡くなります。
たとえ赤ちゃんが一命をとりとめた場合でも、先天梅毒では大きな障害を持つことが多いです。奇形で生まれてくることもあります。
日本では先天梅毒として生まれてくる子供は年間10人ほどです。それほど多くはないですが、きちんと予防することが必要です。
このため、妊婦さんは妊娠中の性行為はできるだけ避けて、梅毒感染に気をつけたほうがいいでしょう。
その他の感染経路
性行為・先天梅毒以外での梅毒の感染経路というのはほとんどありません。
輸血
輸血での梅毒感染の可能性もあります。検査をすり抜けるためです。
ただ、確率としては非常に低い数字になるでしょう。日本全体でも10年間で1人くらいは感染の可能性があるのかもしれません。
体液の付着
梅毒は感染力が強いため、血液などの体液が付着したカミソリや衣服から感染することもあります。
しかし、そのような状況というのはあまりないでしょう。
性病検査キット
自分で検査できるよ
性病検査キットを使うと、自宅で性病検査をすることもできます。
ただ、検査キットは誰にでもオススメできるわけではありません。そのまま病院へいったほうがいい場合もあります。
そして、検査キットにはメリットやデメリットもあります。
性病検査キットの良い点・悪い点のページでは、これらの点について解説していますので、そちらを参考にしてください。
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